■巨木と水源の郷をまもる会について


《設立の背景》

安曇川流域には豊かな森林が広がり、長く人々の暮らしを支えてきました。

ところが、ここ数年、樹木伐採業者によるトチノキなど樹齢数百年を数える巨木の伐採が行われ、現流域の自然環境に大きな傷跡を残しました。そんな中、地域の巨木の喪失が自然環境の崩壊を招きかねないとの懸念はもとより、長く培ってきた森とかかわった暮らしぶりの崩壊にもつながりかねないと、危機感をつのらせました。巨木と水源をまもる会は、巨木の伐採が起こった複雑な社会背景を踏まえながら、単なる自然保護活動にとどまることなく、巨木などの地域の宝探しを推進し、地域再生に向けた取り組みを三位一体で進める団体として組織されました。

 

《目的》

第4条 会は、巨木を育む豊かな森づくりを推進することにより、次の目的を達成するものとする。

(1) 森林の価値や機能を向上させる。

(2) 山里の価値を高め山村地域を活性化させる。

(3) 森林と共生する暮らしや文化を再生し、次の世代に引き継いでいく。

 


■主なイベント・活動紹介

《栃の木祭》

毎年10月に開催している「栃の木祭」も今年で第7回を迎えました。

トチノキと共に育まれてきた山村文化に触れ、トチノキを見て、知って、触って、体感できるお祭りです。

高島市朽木 源流の駅『山帰来』にて


《びわ湖源流の森作り》

2012年、生水の郷”針江”の圃場にトチノキの苗を植え、その後大きく育った苗木をびわ湖源流の森、朽木に植樹しました。苗木の天然更新を獣害から守るための手助けと見守り活動を息長く継続し、豊かな森を未来に向けて再生していく第一歩として試行を重ねています。


《トチノキ発表会》

調査活動や会の活動報告、各種研究発表等を通じて、トチノキの魅力を地域へ発信しています。

また、様々な活動をされている方々の講演会を取り入れ、勉強会の場としています。


《トチの実拾い》

9月上旬から中旬にかけてトチの実がいっせいに落ちます。トチの実の食文化を次世代に、という思いから、地元産の実を活用する枠組み、実の保存や灰汁抜き方法を思案しています。


《トチノキ観察会》

トチノキの観察会を広く一般の方々、各種団体に向けて実施しています。


《巨木調査活動・巡視》

安曇川源流域におけるトチノキ等の巨樹、巨木の分布、生育状況などを記録しています。また、木の周辺環境等の巡視、歩道整備なども行います。(会員限定)